入門から応用へ 行動科学の展開―人的資源の活用

以前アマゾンに書いておいた書評をコピペ。

<以下貼り付け>

この本のスタンスは人的資源の管理ではなく活用。日本では”One Minute Manager”などで有名だが、この本ははるかに学術的でかつ網羅的。

ブランチャード先生はコーネル大学で熱弁をふるっていた。留学しているときは、リーディング・アサインメントとして英語バージョンをわずか1週間で読まされ悶絶したことも懐かしい思い出だ。こうして日本語で読めるのは幸せだと思う。

人的資源は行動を通して成果が生み出されるわけなので、表題のように「人的資源の活用」となっている。

最新の日本語版は、さらに充実。マズロー、マグレガー、アージリス、マクレランド、シャインなど、基本セオリーやモデルをキチンと説明。全体を通読することによって、行動科学の資源からHuman Resources Managementを俯瞰できるようになっている。

最後の方のSituational Leadership(SL理論)の増補版にはさすがに力が入っている。本書の核心部分であり、SL理論が拡張されて他の理論との融合が図られているのは、今だに、この理論が実務の世界で根強い支持を得ている証だと思われる。

ここまでを筆者らに求めるのは酷かもしれないが、行動科学に隣接する認知科学や脳科学の側面からHRMに対する洞察があれば、なお増補版としての価値が増しただろう。その意味で★がひとつ欠ける。ただし、人的資源管理論の入門書、副読本としては完成度が高いのには変わりはない。

<以上貼り付け>

 

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