社会科学英語論文の書き方

カテゴリー : モノ書き

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英文で国際学術雑誌に投稿したいという人から相談を受けた。
 
忘れないうちに以前メモっていたことをまとめてみる。
 
そもそも、論文は何語で書くべきなのか。世界共通の学問の言葉はもはや英語だ。だから、日本語で書いて内に閉じた日本の学会で発表するよりは、もしある程度英語ができるのならば、英語で書いて世界と勝負すべきだろう。
 
日本でも、あるレベル以上の大学院だと、博士論文完成までに査読付き国際学術誌への投稿採択が2件以上求められる。なので以下は、英語でPh.D.論文(ちなみに松下のはこちら)を書こうという人にとってちょっとは参考になるのかも。
 
・オープンエントリーの国際誌に勇気をもってsubmitすることが大事。まず書き始めること。
・著名な英語圏の学術誌は採択・非採択の結果通知が速いので、異常にマッタリしている日本の学術誌よりもコトがサクサク進む。
・半年かけて、スキマ時間を使いproceeding執筆。論文執筆は一日、最低二時間はとる、といった単純なルールがあったほうがいい。機械的に書く。
・論文執筆は国際学会発表の前後の旅行など、遊びの要素を混ぜるとクリエイティブになって動機付けが高まる。
・論文のテーマでいろんな人とディスカッションしてコラボレーションするといい。→多様性を活かす
・雑談のような会話のなかにヒントがいっぱい。
・図はシンメトリックなほうがいい。
・結論としての抽象化=普遍化されたモデルの提示。
・第一原稿で質の高いドラフトを提出すれば、いいコメントをもらえて、それらを反映させることにより、より質の高い論文にすることができる。
・研究のボディがしっかりしていること。
・方法の妥当性、信頼性。
・データの妥当性、信頼性。
・technical writingの基本を押さえていること。
・一パラグラフでは一メッセージ。最初にパラグラフはまとめ。はっきりしたdiscourse markingをつける
・weblioの語法用例は使える。正しい語法、正しい文法で書く。
・引用したら、必ず引用の脚注をつける。さもないと剽窃になる。
・研究者としてのethicsは外部のコードとしてではなく、自分に内部化して保持しなくてはならない。
・いくら注意を払っても不正確な記述は残ってしまう。たとえば、Service Scienceという学術誌のprofessional editorのauthor queryは71項目に及び非常に充実していた。これらすべてに対応することで質はかなり高まった。
・過去の知識の蓄積の上に自分の論文があり、自分の論文で既知でない新しい地平を切り開く。
・良質なArgumentを、journal側のニーズ、editor-in-chiefの関心の方向性と合致させること。
・コメントをとことん尊重して、前向きに対応し、質を高める方向とする。
・その分野に影響力のある引用文献をキチンと参照する。
・その分野に影響力のある説を鵜呑みにせずに、批判を加える。
・その分野のhot issueを表現する象徴的なwordのインパクトある語法。
・ドラフト段階でもいい英語で書く必要あり。
・表面的なデータの解釈にとどまることなく、さらに推論を加え、抽象化して一般化可能なモデルを提示する。
・自宅で断食しているとき、論文書くと、キレ味のいい内容になり分量も進む。
・集中すると一日5~8時間はザラだが、一年平均でみると1時間を切っていると思う。
・タマを投げるまでは集中し、投げ終わったら忘れて他のことに没頭する。忘れた頃にタマが投げ返されてくる。