診療報酬制度の改定解説本  

看護経済・政策研究学会に出てみないか?ととある人に言われ、時間もあるし出てみようと思い出てみたら、議論がけっこう面白かった。パネルディスカッションの延長でフロアを巻き込んでワサッと話題が盛り上がり、会場のあちこちから手があがりアツい議論になったのだ。

看護経営学という専門書を書いたことがあるくらいだから、看護経済・政策については一言も二言も言いたい方だ。修士時代の専門は、政策分析&経営学(Policy Analysis and Management)と健康医療管理学(Health Administration)なので、だまっているほうが難しい。また、だまって議論を聞いている性分ではなく、議論に首を突っ込んで、あーだこーだ言うのが好きなのだ。

で、いろいろ言わせてもらった。さっぱりした気持ちになって会場を出て遊びに出かけようと思っていたら、とある人から声をかけられた。これまた面白い話に発展した。

数日後、その人(看護界ではかなりの著名人かと)から電話が入り、なんでも本の中心的な章をいくつか書いてほしいいとのこと。とどのつまりは、スキマ時間を中心に3か月でB5版130ページの原稿を書いた。20分スキマの時間ができれば、どのような仕事をやっていてもPCに向かって原稿を書き進め、クラウドにぶち込んでおくのだ。この繰り返しだ。

自身17冊目の本が出来上がってきた。

さて2年に一度のペースで行われる診療報酬制度の解説は、ある意味、厚生労働省の政策マーケティングの「御用」のお先棒を担ぐことにもなりかねない。ここをちゃんと自覚していないと、いわゆる無自覚な御用学者に身を落としてしまう。したがって、政策批判は批判としてきちんと書かせてもらいますよ、という前提で執筆。編集室から、あまりにも厚生労働省批判が辛辣な部分の表現をもっとやんわりかいてくれとかいろいろ言われたが、辛辣な批判がないところに公正妥当な政策もないわけなので、書くべきは書かせてもらった。

権力におもねない批判が公正妥当な政策を担保するのだ。医療経済や医療政策のテクニカルなイシューは通常、この道の専門知識のない議員によるチェックが入りずらい。だから中立的な立場にある識者が正々堂々と批判しなければならないのである。

 

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