ポール・ラッシュ博士曰く「最善を尽くして一流たるべし」

<赤い三角屋根は1957年の再建時のもの>

清泉寮といえば、アイスクリームなどスイーツ系で有名な観光地のイメージが独り歩きしているようだ。そんな表層的で通俗的なイメージとは裏腹に、本来の清泉寮は純然たる宗教、鍛錬、農村教育、福祉サービスのイノベーションの場だ。

清泉寮は1938年、米国人ポール・ラッシュ博士によって日本聖徒アンデレ同胞会の青少年指導訓練所つまりキャンプ場として建設されたことが礎になっている。後にキープ協会となった。

この施設にはいろいろな浮沈がある。 その最たるものは、1955年に大火事で焼失したことだろう。 そんな悲劇に見舞われながら、ポール・ラッシュ博士は決してくじけず、再建に尽力し、1957年の再建にまでこぎつけている。写真の本館の赤い三角屋根は、この時に建設されたもので、現在の清里のランドマークのような存在となっている。

<富士山をじっと見つめるポールラッシュ博士>

ポール・ラッシュ博士の有名な言葉。それは:

Do your best and it must be first class.

「最善を尽くして、一流たるべし」

なかなかいい訳だと思う。

“it”は”Do your best”を受けているので、”Do your best so as to be first class”という言い方もできるだろうが、これでは、文語調でやや堅苦しい。

いずれにせよ、このポールラッシュ博士の胸像に刻印されているこの言葉に触れるたびに、安直な方向に流されやすい我が身が引き締まる気持ちがするものだ。

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