岡山から京都東山南禅寺へ講演旅行

岡山で招待された全国国立病院看護部長協議会での講演&ワークショップを終えてから、タクシーと新幹線を乗り継いで、そそくさと京都へ移動。毎度のことながら、アウトリーチ講演だけで往復するのは、あまりにももったいない。帰りがけに京都に泊まり、翌日は東山散策ということにした。

仕事ばかりでは味気ない。人生、ちょっとしたスキマ時間を作っては、なにかクリエーティブな遊びをすることをするに限る。でもそうした遊びがリ・クリエイトされて仕事のアウトプットに繋がれば、体の良い正当化にもなるね。

烏丸御池で地下鉄東西線に乗り換え、蹴上で降りると、そぞろに冷たい雨がふっているではないか。10分くらい東山の麓の暗い道を歩くと、その日の宿の南禅会館。このあたりは、東山から流れ出る湧水が流れる水路がいたるところにあり、凛とした禅寺の雰囲気とあいまって、それらの水の流れがあたりに静かな趣を醸し出している。

南禅会館に泊まると、すぐ横にある「南禅寺順正」という品の良い豆腐料理屋で豆腐料理をいただくという段取りになっている。宿坊の朝食は若い雲水が料理するいたって簡素な精進料理だ。それがまたいい。加えて三門と南禅寺の拝観料が無料となる。

2月の寒い季節は、おのずと観光客も足も遠ざかり、朝一番、二番乗りくらいで、そぞろに寺にいけば、ほどんど参拝者はいない。国宝の枯山水は、2月とはいえ、松はあおあおとして、茶色っぽい苔もよい味わいを湛えている。国宝指定されている方丈の前に広がる枯山水庭園「虎の児渡しの庭」は小堀遠州により作庭されたもの伝わる。

その枯山水をまえにすると、不思議と創造力やら執筆意欲が刺激される。講演では言語機能をフル回転させるのだが、枯山水を前にすれば、口から発せられる言語は休止を余儀なくされる。かといって無念無想の境地にいたるのかと言われれば、そうではなく、むしろ内語が沸々と湧いてくる。

なので、一風変わった所作ではあるが、まとまったものを執筆するときには、枯山水にたたずんで、もって準備のしつらえとすることにしている。クリエーティブな遊びである。枯山水を見渡しながら、とある出版社から出すことになっている次作の日本語の単行本の構想などをイメージのなかで彫琢した。

南禅寺を後にしてからは、そぞろ歩きをして鴨川にかかる三条大橋をこえて、ニュークラシカルというコンセプトで新装開店した3条通りのイノダコヒーで美味しいコーヒーを味わいながら、次作の構想をノートに書き写してから帰路についた。

新著のテーストは粋な枯山水風のニュークラシカルか?!

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