梅雨前の里山から印旛沼を眺める

この季節は暑くもなく、また寒くもなく自転車で里山を散策するには格好の時節だ。木々は力強さを増す陽光を受け、幾万種類もの緑が一斉に葉を広げる。すると里山はほのかに緑で沸き立つような風情を見せる。

梅雨時になれば、自転車には乗ることが億劫にもなるが、この梅雨に入る前の2週間くらいがサイクリングのベストシーズンなのだと思う。この日は、雨上がりだけあって印旛沼の水位はいつになく高め。水田が湛える水と沼の水が合い重なるような風景を見せるのも、この季節ならではの情景だ。

50キロくらい走って完走にしようと思案しつつも、この季節の里山と沼が織りなす情景の流れがあまりにも麗しいので、ついついペダルを漕ぐ脚も元気を増す。結局80キロメートルを走ってしまった。

夏に向けて、体を整え、長距離ツーリングにも備えなければならぬ。同じ80キロメートルといっても、このあたりの標高差はせいぜい100メートル足らずだ。欲を言えば、80キロメートルの距離ならば、標高差が600メートルほどあれば充実したトレーニングにもなろうものだ。さすればヒルクライムの鍛錬にもなろう。

いやいや、身の丈以上の贅沢を望んではいけない。この稀有な季節を自転車で走り抜けるという一事のみで、至福とすべし、である。

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