レザーマンのSkeletoolは工具のイノベーション!? 

<友人に作ってもらった工具袋にはなぜか日の丸のエンブレムが>

コロナ騒ぎで外出は自粛、しかも天気がいまいちなので、サイクリングにも行けない。こういう時は、身の回りの小物のメンテナンス、充実化に気持ちを持ってゆくのがよい。

さて、自転車ツーリングの工具はガサばる。モンキースパナ、各種アーレンキー、プラス・マイナスドライバー、プライヤーなど。これらに、パンク修理セット、銅線、予備のネジやナット類などを工具袋に押し込んで丸めると、ゆうに2kgを越える。

さて、どうしたものかと。

そこで今回採用したのが、LEATHERMANSkeletoolという工具。ニードルノーズプライヤー、レギュラープライヤー、ワイヤーカッター、特に固いワイヤー用のワイヤーカッター、ナイフ、プラス・マイナスドライバー、栓抜きの7つ道具がすべて収まる。

<各種工具の間に小さく収まった レザーマンのSkeletool >

レザーマンのSkeletoolは畳み込むと、縦10cm、横3cm、厚さ1.5cmほどのコンパクトな形状に変身し、上の写真のように、旧来の自転車仲間に作ってもらった手製の工具袋に難なく収まり、余計な体積にならずに済む。

ある時、創業者のティム・レザーマンは妻といっしょにヨーロッパを貧乏旅行していた。その時、宿泊したホテルでの水道管のトラブルに直面し、マルチツールの必要性に気付く。そのとき彼が持っていたボースカウト・ナイフにはプライヤーが付いておらず、トラブルに対処しきることができなかったのだ。そこで、彼にあるアイディアが湧いたそうだ。

「プライヤーとドライバーを一緒にしたコンパクトなツールをつくったらいいのではないか?」

彼は、そのアイディアを実現すべく、試行錯誤を繰り返し、なんとか製品化に成功。そして、そのコンパクトなツールは、アウトドア、登山、サイクリング、冒険をたしなむ男ども、工具オタク連中のハートをつかみ、現在では世界中に、このちょっとしたイノベーションを供給している。

レザーマンは、はやり、ちがう男だと思う。以前、コンゴ民主共和国のボロホテルで同じような状況に遭遇したことがあるが、自分で直すという発想は微塵もなく、フロントにゴリゴリ文句をぶつけ、翌日に直してもらった。ちょっとした問題にでも、真面目にコミットメントできるマインドに、イノベーションの契機が舞い降りるという好例か。

どうして、遊び心や過剰なデザイン性におぼれず、基本機能はしっかりしている。ヴィクトリノクスのオモチャのようなマルチツールとは明確に一線を画して独自のドメインを形成している。手になじむファンクショナリティ溢れるデザイン、道具そのものの質感や渋い光沢もよい。自転車のメインテナンスをしつつ、ガレージ&書斎でいじくるのも暇つぶしになる。

コメント

タイトルとURLをコピーしました