次期ツーリング自転車、納車!

せっせと研究し、研究成果を書物として出版し、そして得た印税を原資として(汗)、700cツーリング自転車を赤羽のサイクルショップ玄の吉澤玄三さんにオーダー。

自由に書いては走る、自由に走っては書くという生活にあって、自転車は「自由」を得るための手段でもある。たしかに自転車は、単なる旅の道具にしかすぎない。

でも、そこには抽象的な「自由」を実際に具現化する道具というプラクティカルな意味がある。プラクティカルな道具として使いこなすためには、目的を明確に持つことが案外大事だ。

道具の目的:

①北海道などの山谷をタフに走破する。ただし舗装路が中心。<走行性能>

②キャンピングでテント、シュラフ、自炊道具、食糧など90リッター、30km以上の装備をストレスなく自転車本体に装着できる。<アウトドア生活性能>

③飛行機を含む他の交通手段を利用して機動的に移動できる。<輪行性能>

 

北海道などへの輪行が多いのでフォーク抜きができるように、ブレーキワイヤーは上出し。過去、ブレーキレバーとシフターが一体化されたメカも使ってきたが、今回は、コンパクトに輪行するためには、フォーク抜きを選択。

設計思想:

以上の目的から<走行性能>、<アウトドア生活性能>、<輪行性能>といった要件が明確になる。

これらの要件を達成するためには合理的な設計思想が必要だ。自転車づくりには厳然とした目的合理性が求められる。これをはずすと、やれビンテージだの、時代考証だとか、ある種の魔界に迷い込むこととなる。

異界、魔界はツーリングや旅そのもので求めるべし。道具にはそのようなものは求めない。

さて、上記目的①走行性能、②アウトドア生活性能、③他の交通手段を用いた移動つまり輪行との整合性を合理的に具現化する。

デザイン思想:

ファンクショナリティを追求するため、ツーリング自転車パーツのイノベーションの成果を最大限取り込みながらも、ランドナーのテーストも随所に盛り込む。

機能性と趣味性といった異質なエレメントを結びつけることにランドナーの難しさがあり、でも面白さが隠れている。

アルプスのクライマー赤、700cランドナー黄色、そして今回は青なので三原色が揃った。いや、サムライブルー。(2018ワールドカップ日本ベスト16記念でもある)

スプロケット(フリーホイール) 12-26 8s
リム パピオン 32H
Fハブ グランボア ラージ 32H
Rハブ グランボア ラージ 130 32H シマノ
スポーク DT チャンピオン 1.8 @65×64本 
タイヤ グランボア シプレ 700c
チューブ ヴィットリア
リムフラップ DEDAパニアラックにオーストリッチ特大パニアバッグを取り付けるため。

後方からは本所の亀甲の泥除けが映える。700cホイールにはのっぺりしたマッドガードを選択する向きが一般的か。

マッドガード H31CN 亀甲。マッドガードステー 本所
ダルマネジ グランボア ステンレスx6+輪行用x2

でも、亀甲模様のクオリアがツーリング自転車のテーストを引き立てる。まあ、走行性能とはあまり関係ない趣味の世界なのであるが。。

シートテールライト KIREI USB LM-016 。北海道のトンネルは長く暗い。後方に対する存在を明確に伝えるために、今回はシートテールライト KIREI USB LM-016を装備することに。さらに、キムラのアルミ削り出し小型のリフレクター をリア泥除けに装着。若干の趣味性もある。

TAシクロツーリスト47-36-26のトリプル。アルプスパスハンターでは、フロントはダブルのみ。前は2枚でも、十分にワイドかつシームレスななギア比の選択ができる。

北海道の主要峠はどんどん舗装化が進んでいる。でも、訓子府からチミケップ湖へ繋がる道道494号線(訓子府津別線)のオロムシ林道、オロムシ越林道などはいまだに未舗装のダート。数年前、これらの林道をキャンピング装備で走ったときはフロント3段が重宝したのだ。

こんな走りをするので、今回もフロントは3段として、フロントの26Tとリアスプロケットの26Tでなんと1:1を隠しギア比として持つことにした。

フロント変速機はマイクロシフト R539。リア変速機 はマイクロシフト R47。

クランク ストロングライト49D 170mm。チェーンリング ミドル イン TA 36×26 5500 、5000。ペダルは1970年代もののカンパレコード鉄プレート。これら脚まわりのパーツは過去ためてきた在庫からチョイス。

浅麓堂の中堀氏は、常々「パーツから自転車が生える」という独特の表現をするが、いつかはクランク ストロングライト49DとTAチェンリングとカンパレコードペダルを荘厳したツーリング自転車に乗りたいと思っていたので49Dから自転車本体が派生したとも言えなくもない。

ボトムブラケット シマノ BB-UN55 。チェーン シマノ HG71。スプロケット(フリーホイール) 12-26 8s。

スポーク DT チャンピオン 1.8 @65×64本。タイヤ グランボア シプレ 。

ブレーキ本体 シュエット 2632 モダン

シートテールライト KIREI USB LM-016

ハンドルステム トーエイ 70mm ベルは右側。

ハンドルバー 日東 #135ランドナー 420mm

近年の東叡社ではステムキャップの刻印は受け付けてくれないそうなのだが、そこは多少の無理を言わせてもらって、ネーム打刻印。べつに機能性は関係がない部分で、趣味に属する部分。

書物に著者の名を明示するように、自転車にもサイクリストの名を刻む。チンカンベルよりも、とっさのときは、大声で叫ぶのが利く。

シートチューブの裏側のスペースを有効活用し、ぎりぎりの空間<隙>を活用。ななめ左にずらしながらも、このわずかなスペースにポンプを収納する。おそらくは日本に数台もない処理のしかただと思われる。

脚に絡むことなく、BBから上、シートチューブの左後ろの隙にちゃんと収まる。

「隙」を上手に使うのが「数寄」だろう。数寄者は数寄モノを好む?

チューブ ヴィットリア @800×2。細かなところで、リムフラップは DEDAをチョイス。

玄さんシールが可愛らしい。

 

 

サドル BROOKS チームプロ。皮サドルは乗り込むと同時になじんでオンリーワンサドルに時の経過とともに変身してゆく。

自動代替テキストはありません。

ブルックスのカンビウムC17もぼちぼち試してみたい。

玄さん、いろいろなわがままを聞いてもらって、ありがとうございました。一生懸命走って、このかけがえのないツーリング自転車に磨きを掛けます(笑)!

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