自転車バカの3年越しの計画が着実に進捗中。
700cツーリング自転車を長年憧れていた(極端な片思い)Bicycle Shop玄さんに意を決して、オーダーしたのが一昨年。東叡社製ランドナー、ツーリング自転車のオーダーメードでは右に出る人物はいない。
吉澤 玄三師匠。
ここ数年、東叡社の作業待ち期間は2年弱だ。待ちに待ったフレームがいよいよ出来上がって、師匠によって部品が丁寧に取り付けられつつある。
自転車は創発的な道具だと思う。サイクリングは自分のペースでソロで楽しむのが基本だ。自分でプランニングし、好きな処へ、好きな時に、好きなように走って移動する。そのためには自分だけのための道具が必要となる。
もっとも身近で素朴な、テクノロジーによる人間能力の拡張(human augmentation)。自転車は、前に進む、曲がる、止まるという素朴な機能を拡張してくれる。キャリアを装着して各種ザックにキャンプ道具を積み込めば、自力で遠くに行けて野外生活もできる。
ガソリンで駆動するクルマのように環境に負荷をかけない。自動車の社会的コストに比べれば、はるかに少ない。同じ遊ぶなら、クルマに乗って遊ぶよりも自転車に乗って遊ぶ方が、地球生態系のために優しいのだ。
その道具がオーダーメイド・ツーリング自転車。自分の走りにあわせて、好きなようにオーダーする。でも専門家たる工房主の知見、アドバイスは必須。
ツーリング用の現行部品をアッセンブルの基本として、チェンリング、クランク、ペダルなどはガレージの在庫をひっくり返して取り付けることにした。時代考証とかビンテージ趣味などのアナクロニズム趣味もいいものだが、あくまでファンクショナリティを基本構想に据えた。
フィレット仕上げ、正確にはフィレットブレイズと呼ばれ
ただし、美しい仕上がりとする
インフレ-タの格納場所はシートチューブの左横後ろとい
センタープル用フロントキャリアとパニアバッグ用のリアキャリア。スッキリした形状のパニアラックだが、オーストリッチの特大パニアバック左右で84リッターも収納できるので、昔の4サイドバックを全部詰め込むよりも多くの容量を収納できる。
東叡社特性ラグなしのクロームモリブデン鋼ステム。突出しは自分としては短めにしてもらった。
本所の泥除けは亀甲型。サービス・サイエンスのレンズで考えてみる。腕利きのオーダーメード自転車の工房主と、オンリーワンのニーズを持つ発注者=クライアントは対話=インタラクションを通して価値共創する。最終的にはチャリンコというモノ的なシステムに結実するのだが、そこに至る過程はサービスそのもの。
ラグなしのフィレット仕上げのフレーム、とくにヘッドチューブ周りは端正にしてスッキリと美しい仕上がり。
ヘッド回り。この角度からの風景がいい。
キムラ製テールランプはアルミ削り出しの逸品。亀甲パターンの泥除けには端正ながらもツーリング自転車に似合う質感がある。リアスプロケットは8段(12-13-15-17-19-21-23-25)
ペダルは堅牢なカンパの鉄プレートを手持ちの在庫からチョイス。近年青色のストラップバンドはとんと見かけない。ことろが、玄さんの秘密在庫からTOEIのストラップバンドが出てきたので、フレームの色に合わせて選択。
ラッキー。
チェンリングは手持ちのTAシクロツーリスト。47-36T。これに26Tを足してトリプル仕様。ロー側は北海道の舗装道路ではめったなことでは使わないものの、急峻な林道の登りに対応するためトリプルに。クランクは手持ちの在庫からストロングライト49Dをチョイス。
印税が自転車に化けた。
コメント