Design Thinking Stanfordのd.school集中セミナー@東工大

Design Thinking! 

東工大にStanfordのd.schoolの講師の方々がやってきて、英語でレクチャーをしてくれるというので行ってみた。ただし、セミナーは録音、撮影は禁止というおふれが涙)。なので、webに転がっているイメージを拾ってきて、忘れないうちにメモしておこう。

まわりのみんなをワッといわせて、イノベーティブなモノゴトを繰り出すためには、なにをどうしたいいの?たんなるモノツクリじゃなくて、イノベーションにむすびつけるためにはどうしたらいいの?モノツクリ系キモヲタやめて、もっとカッコよく仕事をやり、気持ちのいいインパクトをつくり出すためにはどうしたらいいの?

それをdesign thinkingと呼ぶか、systems thinkingと呼ぶかは、もはや言葉のラベリングの問題だ。本質的にはdesignする対象はシステムになるのだから、design thinkingをsystems thinkingと言い換えてみ大差はない。

DesignXXXXXのXXXXXにあたるものは、カタチある製品のみならず、サービス、プロジェクト、政策、経験、感動etc…なんでもありだ。

サービス、プロジェクト、政策、経験、感動をシステミックにとらえることがキモなので目的語XXXXXはSYSTEMSとなる。だから、design thinking≒systems thinkingと言い換えてもいいだろう。

ただし、時代のムードやトレンドから見ると、designっていうほうが一般的な共感を得やすいし、fashionableだしウケもいい、そしてマーケティングのためにもよいのも事実だろう。。

結論、Design thinking = f (process, space, mindset)なり!

ポイント1:プロセス

①Empathize 分析とか批判から始めるんじゃなくて、肩の力を抜いてリラックスしてみんなでいっしょになって感じることから始めようよ。君ひとりで感じるんじゃなくて、お客さんやユーザーといっしょに感じることが大事だよね。身の回りをよく見つめること。そういった深い経験が大事だよ。

②Define で、それからお絵かきをするような感覚で、問題のありか、やりたいことを緩く固めてゆこう。なにがいったい問題なのかっていうことは問題にドップリ使っている人がなにをどう感じているのかを知ることが大事だよね。

③Ideation そしてアイディアを着想してゆく。いいアイディアを得るためには王道なんかありゃしない。いいアイディアを得るために一番いいやりかたは、とにかくいろいろな多くのアイディアを思いついてやってみるってこと。まわりのいろいろな人に自分のアイディアを聞いてもらい、意見や感想を聞くってことが大事だよ。

④Prototype その問題解決のためのアイディアをとにかくカタチにしてみる。アタマでごちゃごちゃ考えるよりも、目の前にソリューションを出してみることがキモだよね。これがプロトタイプ。モノ、サービス、ソフトウェアなんでもいいのさ。

⑤Test はじめから完全なプロトタイプなんかありゃしない。だから、それをテストしてみる。テストしてもらう。そして、いろんな人からフィードバックをもらう。新しい発見があるかもしれないし、飛躍もあるかもしれない。改善のタネは無限だよね。

ポイント2:スペース

いいプロセスはいい場所から生まれるものだ。カチッと仕切られた冷たい感じのオフィスじゃなくて、ワイワイ、ガヤガヤ話しこむこともでき、いろいろな考えをシェアすることもできて、実験もでき、衣食住もできちゃうような、そんな場づくりが大事だよね。

場っていうトコロにはいろいろな文脈が交わるんだ。その交わりを活性化させるような場ツクリが本質的にイノベーションを左右する。

多目的、マルチパーパス場ってのもいいよ。スタンフォードでは、だだっぴろい部屋にカラフルなカウチ、椅子、ホワイトボード、ソフトドリンクを放り出しておいて、後は参加者が勝手にそれらを配置して、その場その場の目的に応じて使っているよ。

ポイント3:マインドセット

①Radical collaboration とにかく、まったく異なる人の組み合わせをラディカルになってみようよ。売春婦とIT技術者と警官。医者と詩人とオーケストラの指揮者。起業家とシステム思考専門家とサイクリスト。世の中には、奇想天外な組み合わせはゴマンとある。おなじような考え方をするヤツラが集まってもあまり、いいアイディアは生まれないよ。

②Bias toward Action やってみることが大事だ。観察して、考えて、批判する。でも大事なことはとにかく具体的な行動を起こすこと。前にも言ったように、例えば、具体的なプロトタイプをひねり出してみるという行動。とにかく行動が大事だよね。

③Focus on Human Value 人の側に立って価値を考えてみよう。だってソリューションってのは人の役に立つような価値を生み出すことだろ?安全、安心、使ってみて気持ちがよくなる、おおっ、これスゲー!!!っていわせるような価値がそこから出てくればしめたものだよね。

④Embracing experimentation でもすぐに、スゲー!!!っていうようなソリューションがボコっと生まれるほど、世の中は甘くない。やってみて改善を加える。試行錯誤を愛する。こういった実験スピリットをとことん愛することが重要だ。

⑤Crafting Clarity 手先を使ってモノゴトを明瞭に、ハッキリとカタチにしてゆこうよ。いいモノゴトはいいプロセスから生まれるものだ。そして、いいプロセスは明確なモノツクリ、コトツクリに繋がってゆくものさ。

⑥Show it / Don’t Tell そうして出来上がったものは、それがマジでスゲーってものならば、それが自ら語りだすんだよね。そこで、あーだこーだ君が語る必要なない。だから、創り上げたモノを見せることが大事だ。

⑦Mindful of Process さっきも行ったように、イノベーティブなモノコトつくりには、とにかくプロセスが大事なんだ。いいプロセスの流れを生み出すように気をつけよう。五感を総動員して、アンテナを高くね!そうすれば、なにかいいことがあるよ!

 

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いやー!タメになりました。忙しいなか行ってみてよかった、よかった。イノベーションを創発させてゆくためには、複雑な悪構造問題にソフトシステムズ・アプローチを取ってゆくことが必要だが、そんなカタイこといわなくても、もっとポップで明るくやっちゃいましょう。こんなwest coast風のノリが今世界じゅうでウケているんすね。

今書いている論文、いろいろなもの、サイクリング・プロジェクト、起業ファシリテーション、サービスイノベーション創発支援のための各種プログラム、問題解決技法、目標管理、バランススコアカード、アウェアネス研修、いろいろな場にすぐ使えること間違いなし。 さっそくとりかかろう!

参考サイト:

今回のセミナーのポスター

オープン道場講演会

イノベーションとデザイン思考 

デザイン思考のポケットガイド

参考書:

セミナーに参加する前に読んでみた本、「デザイン思考が世界を変える」

 このセミナーで紹介された本、「メイクスペース:イノベーションはこんな場所で起こる!」

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