富士山 、冬至、ゆず湯

3年もの長きにわたっての共同研究病院である富士宮市立病院で科研費研究のワークショップ。ありがたいことです。今年も、アクション・リサーチの一環として研究成果をフィードバックして、3人の気心の知れた分担研究者(医学Ph.D.X2+システム科学Ph.D.)と連れ添って、病院の方々を交え、ワイワイと楽しい議論になった。


静岡県では、コロナ禍が沈静化しつつあるので、これ幸いにと、夜は夜で病院長や元看護部長さんと連れ添って、地元の料理とお酒が盛りだくさんの宴会で御相伴に預かる。そのあとは、冬至の日(12月22日)なので、富士宮市内の温泉でゆず湯を堪能。男衆3人裸のつきあい。コラボレーションや多職種連携を主題とする我が研究グループは、コラボレーションがキモだ。ミッションを共有したうえで、データをシェアして、井戸端会議やとりとめのない雑談やブレーン・ストーミングなどを繰り返す。

すると、チームという異種混交「場」には、アイディアが創発したり、あたらしいアプローチの提案があったりもする。そこには論文や本のネタが無数にころがっている。研究者同士の研究的なコラボレーションに、共同研究病院の経営幹部の方々のコラボレーション。

これら協力の掛け算の力学を得て、研究成果は、信頼と絆、協調と連携の上に成立する。富士山で譬えるのならば、チームの信頼、絆、協調、連携は、富士山の裾野のようなものだ。富士山の峰は、これら裾野に支えられているようにして、すくっと立っている。論文や著書のアウトプットは、研究の下部構造たる広大な裾野があって、初めて可能となるのだろうね。

これらの条件が整って初めて、研究はポジティブかつ知的にたのしいものとなり、それ相応のアウトプットも出てくるというもの。そんなことを雪をかぶった富士山を前にして、つらつら思った。なんとも下世話な富士山の見方だが。でも、冬至の日に、富士山を仰ぎ見て、ゆず湯温泉に浸かるとは、今年の締めくくりとして素晴らしかった。ありがいことです。

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