坂東太郎を越えて茨城県立医療大学へ

茨城県立医療大学の全学FD会で多職種連携の話をしてくれ、という依頼があったので、1月の末に滔々と流れる坂東太郎(利根川)を越えて、たおやかな筑波山の山稜を愛でつつ、当地まで小さな旅を楽しんできた。去年、一回授業をしたので、茨城県立医療大学へは2回目の訪問だ。写真は、講義のあと、 お招きいただいた永田博司学長と加納尚美先生、それにinterprofessional collaboration(多職種連携)をそれぞれの立場から研究したり、教育している先生方だ。「ちゃんと講演しました」的な写真を撮っていただいたので(記念として)張っておく。

今思えば、当時は、中国のウイルス騒動が、いずれ日本にもやって来るだろう、程度の話題ではあった。このFD会が3月に予定されていれば、没になったこと必定だったろう。事実、3月に入ってから予定されていた講演、レクチャーの類はすべてキャンセルとなった。来月はどうなるのだろうか。

さて、このFD会でのテーマは、多職種連携のシステム科学。多職種連携をシステム科学で論じる人は日本にはいないので、本邦初のディスカッションか。ちょうど、12月から1月にかけて書いていた本のテーマと同じになったので、当日講演で使ったスライドは、形を変えて7月あたりに出版される新しい本の中でも登場することとなる。そのような意味では、図らずも、このFD講演会は生産性が高いものとなった。

研究者に対して専門分野のテーマの話するのは、和気藹々としながらも、専門家として真剣勝負の緊張感も随伴する(させなければならない)ものなので、知的に楽しいことだ。フロアからは洞察を迫られる核心的な質問もあり、大変勉強になった。どの講演会でもそうなのだが、畢竟、オーディエンスというよりは、スピーカーがもっとも濃度の濃い勉強をすることになるのではないか、という思いを今さらながら確認もした。

講演の後は、地元のイタリアンレストランで懇親会。これもホスピタリティの機微溢れる楽しいひと時であった。

コメント

タイトルとURLをコピーしました