新刊本のご案内 ― 医療職のためのウェルビーイング・マネジメント

1. 書くに至った経緯

医療・看護・介護・保健・福祉現場に関わり続けてきたなかで、いつも「人がいきいきと働くとはどういうことか?」「いきいきと働くためにはどう組織行動をかえてゆくべきなのか?」という問いに直面してきた。大規模病院での組織開発や人材育成の現場に立つと、心理的安全性が揺らぎ、チームの協働が途切れ、疲弊感が広がる光景を目にすることがある。その一方で、困難な環境のなかでも不思議と前向きに機能するチームも存在する。そこには、自己組織化やシステム思考といった複雑系の知が静かに息づいていることを感じた。

そんなとき、日本看護協会出版会から、月刊「看護」のウェルビーイングに関する論考記事執筆を依頼された。それがご縁となり、本書を同じ出版社から上梓することになった。また、私自身が続けてきた自転車旅、アウトドア、メディテーションも、組織や人のウェルビーイングを考えるうえで大きな示唆を与えてくれた。自然の中で身体と心が調和するあの感覚、二項対立を越えて超越・融合していく感覚は組織の中でも実現できるはずだという透観(とうかん)が、本書執筆の原動力となっている。アマゾンのページ

2. 本書の特徴

『医療職のウェルビーイング・マネジメント』は、「ウェルビーイング」という言葉を一過性の幸福感ではなく、医療職・チーム・組織が持続的に活力を保ちながら機能する状態として再定義している。多職種連携、組織学習、心理的安全性、自己組織化、リーダーシップを通して、理論と実践、そして現場で活かせる実践事例、ワークショップ、エクササイズを提示した。


本書は、単なる理論書ではない。看護師、医師、理学/作業療法士を含むコメディカル、介護や福祉、管理職など、多様な職種が交わる現場で、対話と協働をどう育むかという問いに真正面から向き合った実践書である。正確に言えば、理論と実践を循環させる書だ。教育や研修、組織改革の現場でもすぐに応用できるよう構成している。

3. 読者・活用シーンへのメッセージ

この本は、医療者全般や医療経営者、人材開発担当者など、チームの持続可能な働き方を設計したい方々に読んでほしいと願っている。また、日々患者と向き合いながら、自分の働き方やチームの関係性に迷う医療職にも手に取っていただきたい。自分自身のウェルビーイングを見つめ直すことは、仲間や組織を変える第一歩でもある。さらに、医療系大学や大学院で学ぶ学生にとっても、本書が「働くことの意味」や「支え合う組織文化」を考える契機となればうれしい。

4. 今後の展開

本書の刊行を機に、私はウェルビーイングを軸とした医療経営・組織開発・組織行動変革の実践を、さらに多くの現場へ広げていきたいと考えている。2026年2月の看護サミットでのトーク登壇をはじめ、講演やワークショップ、顧問活動を通じて、現場の変化と学びをつなぐ試みを続けていくつもりだ。
もし本書に関心をもたれた方がいれば、ぜひ出版社の案内ページをご覧いただきたい。
👉 『医療職のウェルビーイング・マネジメント』(日本看護協会出版会)

#ウェルビーイング #医療職 #組織開発 #看護管理

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