1月は、毎週外回りの用事が詰まっている。「外回り」と言うと、どうも靴底を減らして歩く営業マンか、あるいは刑事ドラマのようで語感がよろしくない。 ここはひとつ、研究成果を社会に還元し、世の役に立てる高尚な活動――すなわち「アウトリーチ」とでも呼べば、多少は様になるだろうか。アウトリーチとは、研究室から、体を動かして外へ出て行って、研究者が自分の専門分野の研究成果を、関係するコミュニティに分かりやすく伝え、双方向の対話を通じて相互理解を深めるアクティビティだ。
双方向の対話というのが、ミソだ。次につながることもあれば、インスピレーションや新たな研究ネタが対話の空間からパラパラ落ちてくることもある。アウトリーチはデスクワークと対極をなす。体を動かして移動して、人と会いに行く。生身の人間との、身体性をかませた濃い文脈での対話は、なにかを生成するのだ。だからアウトリーチは知的な刺激満載で楽しいし、研究を原資とした複利効果をもたらすということだ。デスクワークはAIに置き換わるだろうが、アウトリーチは、(いまのところ)AIにはできっこない。
AIには生身のカラダがないカラダ。
先月出版した拙著「医療者のためのウェルビーイング・マネジメント」を一読いただいた研究者の方から、講演依頼があった。論文は、研究者の直接的な成果だが、単行本は複数の論文をメタ的に再構成して、ストーリー化する、言ってみれば、間接的かつメタ認知的研究成果だろう。一本の論文だけで講演に呼ばれることは残念ながらないが、本となると、案外あるのだ。分厚い本なだけに、重厚な思想の構えも伝わるし、物語性が訴求するのではなかろうか。
さて、カレンダーをざっと見渡してみると、行く先々で「多職種連携」「ウェルビーイング」というキーワードが踊っている。どうやら今の私は、この2つの言葉を背負って各地を回る遊行者のようである。 幸福(ウェルビーイング)について熱弁を振るう本人が、過密スケジュールで不健康にならぬよう、自戒を込めつつ以下の予定を駆け抜けたいものだ。
1/9 顧問をやっている墨東病院の会議
1/10 オンライン対談 ウェルビーイング × 福祉医療マネジメント ― 医療職のための”IKI-IKI”マネジメント対談
1/16 都立墨東病院で「地域多職種連携~医療・福祉・介護の連携エコシステムづくり(TQMワークショップ)」
1/23 横浜でウェルビーイング経営初級のワークショップ
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