このところ「ウェルビーイング」が増殖中


カナダからキャロル・オーチャード博士を読んで開いた国際会議にて

・・・と勢いの良いタイトルだが、なにも松下の幸福度が上がりつつあるということではなく、ウェルビーイング(心身の健康、幸福、人間的な豊かさ・・・)に関する講義、講演、ワークショップ、コンサルティングが増えているということ。

とくに医療専門職のワークショップ、講義ではこのテーマに関する依頼が増えている。静岡、長野、東京都内の大病院、シンポジウム、パネル、国際会議など目白押しだ。

なぜなのだろう?

こんな素朴な(というか、根源的でもあるのだが)疑問を温めながら、カナダから招聘した共同研究者のキャロルと会議の翌日、成田山新勝寺を案内して散策した。車中、成田山でも果てしなく雑談が続き、もちろんwell beingについても語り合った。やはり、メールやZoomではなく5感を動員できる雑談はいい。話がつきない。

さて、ヘルスケアの世界では、5類相当変更を契機として、コロナ禍の出口が見えてきて、そもそもなんのために医療機関や地域包括ケアシステムを運営しているのだろうか?という自問自答が高まっている。個別のケース対応、病床稼働率のアップ、医療安全、効率化のむこうに、もっと根源的ななにかを構想しなければならなくなっている。本質的には、患者にとっても医療専門職にとっても、心身の健康、幸福、人間的な豊かさというテーマに逢着しているからだろう。

国際的にはウクライナ戦争、イスラエル-ガザ地区紛争、東アジア情勢、円安、インフレ、イノベーション・システムの大変化、地球規模の気候変動などの大波が押し寄せてきている。そんななか、あらゆる人間活動は、とどのつまりは、心身の健康、幸福、人間的な豊かさを目指すべきだ、というグローバルなアウェアネスが一気に高まっているのだろう。

このような大きなうねりのなかで、ローカルなテーマとして「 ウェルビーイングリーダーシップ~ウェルビーイング社会が実装すべき新しいリーダー像~」が浮上もするし、多職種連携だって、Subjective Well-being and Interprofessional Collaborationとして、やはり、心身の健康、幸福、人間的な豊かさをゴールにしつつ、かつ前提にもするべきなのだろう。

このようにして、松下の周りの狭い世界でも、広い世界でも、このところウェルビーイングがうわっと増殖中なのである。

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